不動産投資は
買って・貸して・売る事業です。
家賃収入から得られるインカムゲインと
売却から得られるキャピタルゲインで
購入時に投下した自己資金以上かつ
購入者が求める利益を得る事ができたら
事業として成功と言えます。
不動産投資は
購入時で多くの事が決まってきますが、
需給バランスの関係でスピード感を持った
購入判断を求められます。
今回のブログでは、
スピード感を持った判断をするために、
不動産投資の2つの失敗理由と
8つのリスクをご説明させて頂きます。
【2つの失敗理由】
①安定的な賃貸運営ができない
②利確のできる価格で売る事が出来ない
大きく分けると上記2つに大別できます。
①安定的な賃貸運営ができない
新築ワンルームマンションを
融資を受けて買ったはいいが、
利回りが低く毎月赤字が続く
地方高利回りアパートを
融資を受けて買ったはいいが、
空室が埋まらず毎月赤字が続く
築浅高利回りアパートを
融資を受けて買ったはいいが、
想定していた賃料で入居が決まらず、
賃料を下げて毎月赤字が続く
上記事例はよくあるパターンですが、
物件のスペックを精査せず、
「融資が出る」「机上のCFが出る」といった
投下自己資金の温存や
机上のシミュレーションを重視して購入すると
上記パターンに陥る傾向がございます。
区分マンションでは
想定賃料の読みが甘い場合に
上記事例に陥るケースが多く、
一棟物件では
利回り・積算・返済比率・イールドギャップ
といった賃貸付とは関係のない要素だけを
重視した場合に陥るケースが多いです。
②利確のできる価格で売る事が出来ない
不動産投資は売却をして
はじめて利益を確定できます。
ここ数年の相場から
損切り価格での投げ売りをしない限り
利確のできる価格で売却をする事は
あまり難しい話ではないと感じております。
資産形成を目的とした不動産投資では
キャッシュフローが出る事の重要性から
融資期間を長くとるのは一般的であり、
残債があまり減っていない事は多いですが、
購入時に近い価格で売却ができれば、
投下自己資金以上の利益を得る事は
十分に可能となっております。
①②を回避して失敗しないために
不動産投資は時間をかけて
キャッシュフローによるインカムゲインと
元本返済によるキャピタルゲインを
増やしていく事が基本です。
・安定的な賃貸運営ができる物件を
自己資金を投下して買う
・少なくとも5年以上の長期保有によって
元本返済を進め、利確のできる価格で
売れる状態にもっていく
上記2点を意識する事によって
失敗する確率を大幅に減らす事が
できると考えておりますが、
求める目標が高い場合はリスクを取っても
資産形成をしていく必要があるので、
物件探しをされる前に
購入前に収益物件を専門に取り扱う
不動産会社のコンサルタントと
打ち合わせをされることをお勧めしております。
弊社コンサルタントとの
個別相談は下記URLからできます。
【8つのリスク】
不動産投資には
下記8つのリスクが存在しており、
これらのリスクが顕在化してくると、
上述の不動産投資で失敗する理由に
該当してきてしまう可能性が高まります。
①空室リスク
②滞納リスク
③修繕リスク(建物老朽化リスク)
④家賃下落リスク
⑤災害リスク
⑥不動産価格下落リスク
⑦管理会社倒産リスク
⑧金利上昇リスク
①空室リスクについて
部屋を貸し出すことによって収入を得る
不動産投資では貸すことができないと
そもそも事業が成り立ちません。
日本では2008年から人口減少が始まり、
弊社では山手線沿線から1時間以内
という条件に絞って物件紹介をしております。
多くの金融機関も上記条件を満たす
物件に融資を出している事が多く、
不動産投資をする場合は
東京圏での投資を推奨しております。
また、立地だけでなく、
間取り・家賃相場・管理会社の選定も
空室リスクを回避するためにも
購入前に精査が必要です。
下記URLは弊社の管理実績となります。
加えて空室率の算出方法や実質利回りの
計算の基本的理解ができると
事前に取れるリスクを
考えやすいかと思います。
空室率算出方法ブログ
実質利回り算出方法ブログ
②滞納リスクについて
公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会の「賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』(2020年度下期データ)」によると、エリア別の滞納率平均は、以下の通りです。
首都圏:4.1%
関西圏:8.2%
その他:4.8%
全国:5.0%
滞納リスクを排除するためにも、
保証会社の加入は強く推奨しております。
築古物件のオーナーチェンジ物件の場合、
保証会社に入っていないケースがあります。
今までは滞納が無かったが、
オーナーチェンジに伴い滞納が発生する事も
無い事ではありません。
弊社が仲介した物件の
管理も任せて頂ける場合は、
仲介サービスの一環として、
全部屋の保証会社加入を
実施させて頂いており、
2023年夏以降に新規管理受託をした
弊社管理物件の保証会社加入率は100%で、
オーナー様への賃料送金遅れは0%です。
③修繕リスク(建物老朽化リスク)
賃貸運営をはじめると、
大なり小なり修繕は発生してきます。
室内や外装については、
物件個別の判断となってくるので、
都度判断をしていく必要がございます。
弊社では新耐震基準以降の物件を
基本線としてご紹介しております。
旧耐震基準が震度5程度の地震で
倒壊しないレベルが建築されており、
新耐震基準は震度6強~7程度の
大規模地震で倒壊しないレベルで
建築されており、大幅な違いがあります。
阪神・淡路大震災では、
死因の約9割が住宅倒壊、
内98%が旧耐震基準でした。
建物寿命に関しては
早稲田大学小松教授の研究では、
法定耐用年数より
大幅に上回る寿命が計測されており、
定期的なメンテナンスを行う事により、
新耐震基準の物件であれば、
長期的な運用が見込みやすいものとして
考えてご紹介をさせて頂いております。
④家賃下落リスク
一般的には新築から築20年になるまで、
約20%程度下落する傾向があり、
それ以降は横ばいに近い水準で
底値賃料として推移する傾向があります。
弊社では現在入居している部屋の賃料や
想定賃料が妥当かどうかを
相場賃料と照らし合わせて判断をして
ご紹介をさせて頂いております。
⑤災害リスク
地震・火災・台風に伴う洪水等
日本国内における不動産投資は、
一定の災害リスクを伴います。
地震については、
新耐震基準の物件を基本線として
購入を検討される事を推奨しております。
費用対効果の面で地震保険の加入は
推奨をしない事が多いですが、
取れるリスクとの兼ね合いで地震保険に
加入するかどうかを判断されるのが
宜しいかと考えております。
火災・洪水等については、
火災保険でおおよそのリスクは
回避できるものとして考えております。
火災保険の悪用はあってはなりませんが、
詳細の考え方については
下記URLをご参照頂けますと幸いです。
⑥不動産価格下落リスク
収益物件の場合主に下記3つが原因で
不動産の価格は下落していきます。
・賃料下落
・土地値の下落
・要求利回りの上昇
賃料下落について、
賃料下落が起こりうる物件なのかどうか、
賃料下落に対してのCFや元本返済が
妥当な水準なのかどうかを
精査する必要がございます。
土地値の下落について、
今後も土地値の維持が見込めるかを
立地や土地形状や土地の利用価値から
複合的に考える必要がございます。
要求利回りの上昇について、
築浅物件や地方物件については、
売却時に使える融資や相場を調べて
精査する必要がございます。
これらのリスク回避の考え方として
土地値物件購入や
CF+元本返済>下落価格の物件購入を
前提として考える必要がございます。
⑦管理会社倒産リスク
令和3年の宅地建物取引業数が
128,597件廃業者数が3,934件です。
約3%の不動産屋が廃業しております。
大前提として
他の管理会社でも問題なく
管理ができる物件であるかどうかが
重要となってはきますが、
管理を任せられる会社かどうかを
判断する必要がございます。
この判断は一概に判断する事が難しいです。
管理会社として業績が良い場合でも、
注意が必要となってきまして、
業績が良い理由が
一人当たりの業務量が多量の為、
しっかりと管理ができていなかったり、
必要以上の過剰サービスの費用で
利益を上げている事もございます。
管理人員が豊富にいて
しっかりと管理ができている場合では、
会社の利益圧迫をしている可能性があり、
会社倒産リスクが出てきます。
大前提どこの管理会社になっても
問題なく管理ができる物件が望ましく、
そのうえで複数社の管理会社の話を聞き、
相性の良さそうな管理会社を選ぶことを
推奨しております。
⑧金利上昇リスク
収益不動産融資の多くは変動金利です。
短期プライムレートに連動した
融資が多いとはいえ、
借入期間が長期になる傾向が多いので、
一定の注意は必要です。
金利上昇リスクに備えて
利回りの高い物件を探されている方が
一定数いらっしゃいますが、
利回りの高い物件は
リスクの高い物件である事が多く、
かえってリスクが増えてしまうので、
借入金の繰り上げ返済が
金利上昇リスクへの効果的な対処法です。
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長文で不動産投資で注意すべき点を
記載させて頂きました。
不動産投資で得られるリターンを
重視するあまりにご自身で取れる以上の
リスクを取ってしまっている方が
多いと感じております。
リスクとリターンはトレードオフの関係にあり、
求めるリターンと取れるリスクを
はっきりとさせてから物件探しをされるのが
失敗しない不動産投資になると
考えております。
弊社個別相談ではお客様のご状況から、
最善案を提案しておりますので、
ご興味のある方は下記URLから
お問い合わせ下さいませ。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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