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【イールドギャップ】収益物件の金利基準

更新日:2022年6月10日



収益物件を融資を利用して買う場合、

新築築浅物件の場合金利が2%台、

築古物件の場合3%台となる事が多く、

住宅ローンとの金利差に驚く方が

多い印象を持っております。


金利は低い方が良いのは最もですが、

住宅ローンと同等の金利を求める場合、

高属性である事が求められます。

(地主・年収3,000万円~等)


また、低金利を目指す場合

属性に加えて物件種別も新築やRCに

限られてくる事が多い為、

減価償却や土地値物件をお求めの場合、

金利との両立が厳しくなってきます

 

資産形成期における不動産投資では、

パッケージ型ローンを利用する事が

ほとんどである為、購入時点での

金利交渉は厳しいです。


そのため、

イールドギャップや返済比率といった

指標を基に判断される方が多いです。


しかし、

イールドギャップや返済比率を

正しい指標として使えている方が

あまり多いと感じていない為、

正しい指標としての使い方を

記載していきます。



目次



イールドギャップについて


不動産投資では

表面利回り-金利の差と言われており、

会社によっては下記のように

定義されている事もございます。


FCR(実質利回り)-K%(年間返済率)


FCR:空室損運営費や購入時諸経費を

   加味した実質利回り


K%:年間返済額÷借入額(融資残高)



どちらも間違いではないですが、

イールドギャップで何を知りたいのか

深く考える必要があります。


表面利回り-金利でわかること


簡易的な純資産増加を計測できます。

しかし、より詳細に計測する場合

空室損運営費を加味した実質利回りと

物件の資産下落率を考慮すべきであり、

下記の方程式で見た方がより良いです。


FCR(実質利回り)-金利-資産下落率

≒純資産増加率



FCR-K%でわかること


CF(PL)においてレバレッジが

効いているのかどうかがわかります。


※FCR-K%のイールドギャップは

 1.5%前後で取引されている

 傾向がございます。


表面利回り-金利の場合、

返済期間の要素が入っておらず、

物件のPL判断ができません。


例)3,000万円借りる場合

①金利2%・期間15年(K%:7.72%)

→年間支払い額:2,316,631円

②金利3%・期間30年(K%:5.05%)

→年間支払い額:1,517,774円


金利が1%高い後者②の方が、

年間支払い額が約80万円

少なくなります。


FCR-K%のイールドギャップが

プラスでレバレッジが利いていると、

投資効率が上がってきます。

下記画像ご覧下さい。





全額自己資金で投資した場合と

比較した場合、金利3%期間30年だと、

この事例では投資効率が約5倍高く、

逆に金利2%期間15年の場合、

イールドギャップはマイナスになり、

投資効率が悪くなります。


上記事例からわかるように、

投下自己資金を温存して

資産規模拡大を目指す

不動産投資初期段階では、

FCR-K%というイールドギャップは

重要な指標となってきます。


しかしこの指標は運営中のCF(PL)に

着目している為、万能ではないです。


特に元利均等返済ですと、

金利だけでなく、期間が短い方が

総支払額が少なくなるからです。


金利2%期間15年3,000万円融資

→総支払額:34,749,469円


金利3%期間30年3,000万円融資

→総支払額:45,533,235円


差額が10,783,766円と

1,000万円以上の差が出てきます。


将来的な売却益を重視した投資では

金利2%期間15年の方が数字上の

利益が大きいため、投資の目的次第で、

投資手法が変わってきます。



返済比率について


年間返済額÷満室賃料と言われてます。


住宅ローンにおいては安全性を測る

指標として多用されておりますが、

収益物件においてこの指標を使うと、

賃貸需要の少ない地方高利回り物件に

辿り着くため、不動産投資においては、

この指標はほぼ意味を成さないです。


安全性を計測するためには

賃貸需要があるかどうか

設定賃料は適正かどうか

といったファンダメンタルズ分析が

重要になってきます。



まとめ


金利基準(資産形成期)

新築築浅→金利2%台

築古  →金利3%台

キャッシュフロー重視なら

金利より期間重視

純資産増加や安全性を高めるなら、

一定の自己資金投下


イールドギャップについて


BS(資産)増加率を確認したいのか

レバレッジや投資効率を知りたいかで

使うイールドギャップは変わる。


レバレッジはFCR-K%※1.5%前後目安

資産増加率はFCR-金利-資産下落率



返済比率について


不動産投資において返済比率を

重視すると地方高利回り物件になり

安全性が逆に低くなり、

安全性を計測したい場合は

賃貸需要や設定賃料を重視する



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最後までお読み頂き

ありがとうございました。



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